第17話




「それで?明里紗、バイトはどうなったんだ?」

朝食の時間、千空は明里紗に問いかけた。

千空の家である洋館の1階、大きな丸いテーブルに4人はついている。
テーブルの上にはローレンスが焼いたパンと、昨日買った紅茶。

「ああ、居酒屋になったよ。」

さらっと言われた言葉に、千空とローレンスは驚いた。

「姐御、お酒飲むですか?」

まなは良く分かっていないのか、あまり驚いていない。
明里紗も普通に答える。

「酒は飲まないよ。物を運んだり皿洗ったりするだけだから大丈夫。」
「…帰りは遅くなるのか?」

明里紗が決めたことには逆らっても無駄だ。

長年の経験からそれが分かっている千空は諦めたように聞く。

「そんなに遅くならないよ。」

明里紗はにっこり笑った。

「千空の空手の稽古があるからね。早めに終わる仕事にしたのさ。」

うんざりしている千空と、笑っている明里紗とまな。
そんな3人にローレンスは声をかけた。

「時間は、まだよろしいのですか?」

3人は、一斉に時計を見た。

8時。

少し急がないと遅れてしまう。

千空は慌てて立ち上がった。しかし、まなは座ったままだ。

「どうしたんだい?」
「先に行って下さいです。」

明里紗の問いには答えず、まなはそう言った。

玄関のチャイムが鳴った。

ローレンスが見に行く。

「おい!もう行かないと遅れるぞ!」

ローレンスが開いた扉から、悠夜の声が聞こえた。

「ボクは先に行ったって言って下さいです。」

まなの言葉で、千空は何かに気づいた様子だ。

「もしかして、あれか?」

まなは小さく頷いた。

千空は小さく溜め息をついて、鞄を持ち、玄関に行く。
後ろから来た明里紗が千空に問うた。

「どういうことだい?」
「まなは学校でも付きまとわれたと言っていた。何か噂でもたっているんじゃないか。」

6年生の悠夜が3年生の教室にいれば、かなり目立っただろう。

これで朝も一緒に登校すれば、噂が広まるのは確実。
ただでさえ、まなは赤い髪のせいで目立っているのだ。
同じ赤い髪の悠夜が傍にいれば目立つのは当然だった。

「遅い!」

玄関に現れた千空と明里紗に、悠夜は言った。

「一緒に行くなんて言ってないだろう。」

言い合う千空と悠夜を、明里紗は楽しそうに見ている。
やがて、悠夜はふと気づいて言った。

「あれ?あの、まなとかいう奴は?」
「まなは先に行った。」

千空は、まなに頼まれたとおりに言う。

しかし、悠夜は信じようとしない。

「嘘だ。オレはお前達が出てくるまで、ずっと家から見てたんだ。」

悠夜は千空達が先に行かないように見張っていたらしい。

「遅れるぞ、まな!早く出て来い!」

部屋のほうに怒鳴る悠夜の声に、まなは渋々出てきた。
そのまま悠夜を追い越し、先を歩く。

「おい、まな。」

悠夜がまなの肩に手をかけると、まなはすぐに振り払い、

「馴れ馴れしくすんなー!」

と、走って行ってしまった。

悠夜は少しの間、呆気にとられた顔をしていたが、走って追いかけ始めた。
やがて、追いついたらしい悠夜と、まなの言い争う声が前方から聞こえてくる。

「まなって呼ぶなー!」
「御円とか呼びにくいし、舌かむだろー!」

まなは昨日付きまとわれたことから、悠夜に対する態度が明らかに悪い。

最初会ったときは緊張しているのかと思っていたのだが、どうやら嫌いなため関わりたくなかっただけらしかった。

「どうしてあいつは、まなに執着するんだ?」

千空が疑問に思っていたことを呟く。
千空も一緒に目撃されたはずなのに、悠夜はまなのほうに興味があるようだ。

「千空はいつもの剣を持ってたんだろう?」

明里紗が少し笑って聞いた。

「そうだ。他の皆も、いつも通りの武器を…。」

そこで千空は言葉を止めた。理由が分かったからだ。

「まなは、あのコンパスを持っていたからか。」

剣は日本で見かけることは無いとはいえ、見れば剣だとわかる。
しかし、まなのコンパスは少し見ただけでは何かわからない。
誰も、巨大なコンパスなんて見たことがないからだ。

悠夜は、まなのコンパスに興味を持っているのだろう。

「たぶんね。」

明里紗は、そう言って肩をすくめた。あくまでも予想だからだ。

千空が、ふと時計を見ると、8時10分だった。

「あたし達も走るよ!」

明里紗も気づいたのか、走っていく。
千空も、走ってその後を追いかけた。

2階の窓からその様子を見ていたローレンスは首を傾げて何かを呟こうとし、止めた。

まさか、そんなはずはない。

常識として、こういう日に遅刻する者はいないと知っている。

そう。

終業式という行事の日には。

「いけませんね。勘違いをしては…。」

まさか自分の記憶が正しいとは知らず、ローレンスは自分を戒めた。


千空は走って教室に飛び込んだ。

同時にチャイムが鳴る。遅刻は避けられたようだ。

さすがに終業式に遅刻は避けたい。
というか、終業式に遅刻はありえない。

千空は講堂に移動するために廊下に出て、出席番号順に並んだ。

「来るの遅かったね。何かあったの?」

錬太が後ろから心配そうに聞いた。

出席番号は誕生日順。
千空と錬太は同じ誕生日なので前後に並んでいた。

「栢山が家まで来たんだ。」

千空は溜め息をつく。
錬太は千空の気分を変えようと思ったのか、話題を変えた。

「そういえば、明里紗さんのバイトどうなったの?」
「居酒屋。」

千空は、また溜め息をついて歩き出す。
錬太は他の話題を探しているのか、少し困った顔をしていた。

「まあ、明日から夏休みだ。これ以上面倒なことは起こらないだろう。」

千空は苦笑した。




講堂に行くと、既に他の学年は来ていて、人がいっぱいだった。

講堂は、初等部が東、中等部と高等部が西という分かれ方になっているため、まなは講堂にいなかった。
大学生は南、寮の横だ。

(まなは栢山と同じ講堂か…。)

そう考えながら辺りを見回していると、隣の列に明里紗がいた。
少し遠くに華恋もいる。

「これから終業式を始めます。」

マイクを通した生徒会長の声が響き、終業式が始まった。
校長の話を聞き流し、席に座る。

と、緊張した華恋の顔が目に入った。

―――何かあったのか?―――

千空が声を送ると、華恋は小さく頷いて舞台のほうを見る。

「転校生を紹介します。」

進行担当の先生が言った。

生徒達がざわめく。

普通の転校生が来るときの期待のざわめきではない。
何故こんな日に?という、訝りのざわめきだった。

生徒達のざわめきの中、転校生が姿を現す。

2人の転校生の姿は、ざわめきを大きくするのに十分な効果を持っていた。

全く同じ顔立ちの2人。
違うのは、髪形と雰囲気だけだ。

「双澄慰音、姉です。よろしくお願いします。」
「双澄璃音。よろしく。」

自己紹介によると、姉である慰音の髪型はシニョン。
後ろで長い髪を一つのみつあみに纏めた慰音は、柔らかい雰囲気をまとっていた。

それと対比するように、妹の璃音は凛とした雰囲気。
長い髪を高くポニーテールにしている。

(もしかして、魔術師か?)

華恋の様子を見て、千空は調べてみることにした。

魔力を集中し、2人の魔力を探る。
すると。

強大な魔力。

単体ではたいしたことが無いのだが、二人でこられると厄介なことになりそうだった。

2人がゆっくりと千空のほうを向き、視線があう。
2人に口が僅かに動いた。

(何か言っている…?)

しかし、舞台まではあまりに遠く、千空には何と言っているのか分からなかった。

「あの2人、何か言ってる?」

錬太が後ろから聞いてきた。
千空と華恋の様子から、何かあると察したのだろう。

―――今日の放課後、高等部の屋上で―――

聖茄の声が頭に響いた。

―――あいつらは黎明の天秤の奴か?お前はどうして知っているんだ。―――

千空は聞き返す。

―――私は傍観者。貴方達だけに接触してるわけじゃないわ。―――

聖茄の答えを聞いて、千空は愕然とした。

(馬鹿な!あいつが敵と接触しないように使い魔で見張っていたはずだ!)

―――私は伝えただけ。あの子達が何をするつもりかは知らないわ。―――

聖茄はそう言って通信を終えた。
職員席に座る聖茄は、僅かに微笑んでいた。

2人が舞台から降りていく。

―――今日の放課後、屋上だ。今の2人は黎明の天秤の奴らしい。―――

千空は全員に知らせた。


式が終わり講堂から出ると、明里紗と華恋が後ろから走ってきた。

「どういうことだい?」

明里紗が聞いた。
華恋も同じ事を思っている顔だ。

「珠州耶麻聖茄から言われた。2人からの伝言だそうだ。」

千空は苦々しく言った。

「行くの?」

華恋が言った。
華恋は2人の魔力を知っているため、行かない方が良いと思ったのだろう。

「行かなければ、どうなるか分からない。
あの2人が一般人を人質にとるような奴等じゃなければ良いが…。」

千空の言葉に全員が沈黙した。
錬太はふと、1番人質になりそうな人物を思い出す。

悠夜だ。

「まなちゃん、栢山君のこと上手く撒けるといいんだけど…。」

悠夜は魔法という餌ですぐに釣られてしまいそうだ。
まなが屋上に来る邪魔にもなる。

「どうして、こんなに面倒なことが重なるんだ…。」

千空は本日3度目の溜め息をついた。

「とりあえず、今日の放課後、屋上に集合だね。」

明里紗の言葉に全員が頷いた。



放課後、千空が屋上へ行くと、まな意外の全員が来ていた。

「明里紗、今日はバイトは無いのか?」

千空はふと思いついて言った。

今日は終業式だったが校舎が無駄に広いため、大掃除が2時間ぐらいあったのだ。
その後学級の時間などもあったため、普段よりも遅いぐらいの時間に下校となった。
千空はバイトが何時からか知らない。

「バイトは明日からさ。それに、今日あったとしても行けないだろう?」

明里紗はそう答えた。
あの双子の用事がすぐに済むものだとは思えないからだ。

「まなちゃん、遅くない?」

華恋が心配そうに言ったそのとき。
扉を開けて、まなが凄い勢いで入ってきた。

「何とか逃げてきたです。」

荒い息を吐くまなに、千空は声をかけた。

「疲れているだろうが、魔方陣を描いておいてくれないか。」

念のため、戦いに備えるのだろう。明里紗も魔獣達を呼び出していた。
空間転移でローレンスが現れる。

「お呼びですか、主。」
「事情は、さっき話したとおりだ。ローレンス、一応、戦闘準備をしておいてくれ。」

ローレンスは、千空が通信魔法で呼び出したのだ。
そして、全ての準備が整った。


「さすがに遅くない?」

錬太が言った。
当たり前だ。千空達が待ち始めて、既に30分が経過しているのだから。

もう夕方だ。
空は綺麗な夕焼けだった。

千空が、悪戯ではないのか、と聖茄に聞きにいこうとしたとき。

扉がゆっくりと開いて、双子が現れた。

「あら、少し待たせてしまったみたいよ?璃音ちゃん。」
「待たせたのは姉上だろう。拙者は早く行こうと言ったはずだ。」
「璃音ちゃんは少しせっかちなのよ。」
「姉上は少しのんびりしすぎなのではないか?」

弓を後ろ手に持ち首を少し傾げて微笑む慰音と、腰の日本刀に手をかけて立つ璃音。

「何の用だ。」

千空が立ち上がって聞いた。
こちらから攻撃はしない様子だ。

しかし。

「貴方達の実力を確かめておこうと思ったの。」

その慰音の言葉に、千空は迷わず剣で切りかかった。
その刃は璃音の日本刀によって止められる。

「姉上には手を出すな。」

冷たく言い放つ璃音とは対照的に、慰音はふわふわと笑っていた。

「璃音ちゃん、刀抜くの速いわね〜。」

緊張感も無く言う慰音に、璃音は真剣に言う。

「姉上は少し、下がっていてくれ。」

慰音は何も言わずに、大人しく従った。

慰音の持つ弓に付けられた鈴が、小さく音をたてる。

慰音が後ろに下がったのを見届け、璃音が刀を打ち込む。

刃と刃のぶつかる鈍い音。

「拙者は力だめしだからと言って、手加減する気は無い。覚悟せよ!」

舞のような美しい動きで刀を操る璃音。
それに対抗する千空の剣技も綺麗だった。

ふと、2人の動きを見ているまなの足元に矢が刺さる。

矢が飛んできた方向を見ると、給水タンクの上に上がった慰音が弓を構えていた。

「慰音も相手がいないと暇なのよ。誰か、お相手お願いできるかしら?」

笑う慰音を指差して、明里紗が鋭く言う。

「ソーレ、行きな!」

ソーレが前に出て、炎を吐く。真っ赤な炎が慰音を襲った。

あたりに響く、鈴の音。

「凄い威力ね〜、その炎。この給水タンクが壊れたらどうするつもりだったのかしら?」

炎が消えて、跡に残るのは無傷の慰音と給水タンク。
舌打ちをする明里紗。少し手加減したとはいえ、攻撃を防がれたことにはかわりがない。

「厄介ですね。防御系の魔術師のようです。」
「でも、呪文を唱えてなかったです!」

魔物でもない限り、呪文無しで魔法を使うのは無理だ。

慰音は、まなの言葉を聞いて楽しそうに言った。

「そうなのよ、まなちゃん。慰音は呪文が無くても魔法が使えるの。」
「どうして、まなちゃんの名前を知ってるの!?」
「あら、少し口が滑ってしまったわ。ごめんなさいね。それは秘密なのよ。」

華恋の叫ぶような問いに、慰音は心の底から謝るような表情で答える。

ローレンスが、まなが描いた魔方陣を発動させようと、呪文を叫ぼうとした、そのとき。

「璃音ちゃん!」

慰音が始めて切羽詰った声を上げ、給水タンクから飛び降りた。

璃音は足に傷を負っていた。
少し慰音の方に気をとられた隙に追い詰められたらしい。

慰音の手がかたかたと震え、弓の鈴がせわしく鳴った。

「来るな、姉上!」

璃音が、自分に駆け寄ってくる慰音に叫ぶ。
しかし、慰音はそれを無視して駆け寄り、璃音の日本刀を拾った。

「璃音ちゃんに怪我させるなんて許せないわ。」

千空に切りかかった慰音の表情は、怒りで我を忘れているようだった。
下手ではない。
恐らく、習ったことはあるのだろう。
しかし、千空と戦える程ではないのは明らかだった。

千空も本気で戦うべきか迷い、攻撃を受け流す。
と、そのとき。

「そこまでにしておいてくれる?後片付けをするのは私なんだから。」

聖茄の声がした。
しかし、見えるのは銀の髪に銀の瞳の、妙に露出の多い服を着た女。

「誰だ!」

千空は咄嗟に切りかかった。
相手は、自分の背丈よりも大きな槍で攻撃を受け止める。

「私よ。傍観者の珠州耶麻聖茄。忘れたの?」

千空は思わず武器を持つ手を下げた。

「そんなはずは無い。自分の姿を変えられるのは魔者だけのはず。」

聖茄は千空の反応を見て、楽しそうにくすくす笑う。

「力の強い魔術師はできるのよ。かなり練習すればね。」

そして、1度言葉を切ると自分の姿を見た。

「気に入ってるの。魔者みたいに見えるでしょう?」

千空は言葉も出ない程驚いている。聖茄の印象が、いつもと違いすぎるのだ。

璃音がゆっくりと立ち上がった。
こりらは1度見たことがあるのか、驚いていない。

「拙者の邪魔をするのか、傍観者。」
「さっきも言ったでしょう?後片付けをするのは私。
ここで死なれたら困るの。もう実力はわかったんだから、帰りなさい。」

慰音は璃音の隣に立った。

「帰りましょう、璃音ちゃん。早く、その怪我の手当てをしないといけないわ。」
「分かった。」

璃音は渋々といった様子で慰音と帰っていった。

聖茄が千空達の方を向き、妖艶な仕草で腕を組む。
まるで、誘うような仕草で。

もちろん、意図しているわけではないのだろう。
ただ、聖茄の服が、そう連想させるだけだ。

「貴方達も帰りなさい。もう遅いから、門が閉まるわよ?」

もうあたりは暗く、星が見えた。

千空達が扉から出て行こうとしたとき、聖茄が明里紗を呼び止めた。

「神咲さん、戦うのは良いけど、学校の備品はあまり破壊しないでね?
物質の修復魔法は難しいんだから。」

明里紗は挑戦的に言い返す。

「仲間に手を出すあっちが悪いんだよ。しかも、戦えないまなちゃんに。」

明里紗はそういうことが大嫌いだった。
戦うときは、正面から堂々と。それが持論だ。

「でも、戦いとはそういうものでしょう?」

聖茄は、にっこり笑って言うと言い返す間も与えず、全員を屋上から出して鍵を閉めた。

屋上に残るのは聖茄1人。


しばらくして、そこに月夜が現れた。月夜も今は魔者の格好だ。

夏なのにコートを着ている。

「黎明の天秤が動き始めたようだな、エーテ。10年近く待ってやっとだ。」
「そうね、エストレア。見るのも楽しくなってきたでしょう?特に黒羽君。
私が黎明の天秤とも連絡をとっていたって知ったときのは面白かったわ。
貴方に手紙を届けてもらったかいがあったわね。」

「何も知らない学生のふりをして黎明の天秤を訪ねるのも面白かった。
『アシュリー学園の珠州耶麻先生にこの手紙を届けるように頼まれたんですけど。』
と言ったら奴等は最初、怪訝な顔をしたぞ。」
「黒羽君の使い魔もけっこう甘いわよね。」
「そうだな。使い魔に見張られてエーテが動けないときのために俺がいるのに。」
「そうそう。
結局、簡単に使い魔が誤魔化せちゃったからエストレアが行ったのは最初の1回だけなのよね。」

2人の会話が途切れ、強い風が吹く。

月夜が聖茄にコートを差し出した。

「着ておいたらどうだ。いくら夏でも、夜にその格好は寒いだろう。」
「そうね。今は戦うわけでもないし、邪魔にもならないものね。」

聖茄がコートを着ている間に、月夜が空間転移の魔方陣を地面に描く。

そして、ふと思い出したように聖茄に聞いた。

「そういえば、フルヴリアの末裔はまだ栢山悠夜の魔力に気づいていないのか?」
「そうよ。色々なことがあって忘れてるのかもね。」

聖茄がふざけた調子で言い、魔方陣の中に入る。

そうして2人は家に転移し、学校は無人となった。





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© 睦月雨兎